エレキバンのピップ、認知症の高齢者向け見守りロボット開発強化へ
ピップ株式会社とデジタル玩具の企画・開発事業を展開する株式会社ウィズは、2015年6月中旬に共同出資会社「ピップ&ウィズ株式会社」を設立して介護用ロボットの共同開発体制を強化し、認知症の高齢者などを対象にした見守りネットワークロボット「みまもりかぼちゃん」などの製品化を進めていく予定です。
実績のある「うなずきかぼちゃん」
ピップ株式会社は2011年11月より、独り暮らしの高齢者や介護施設で生活されている方々向けのコミュニケーションロボットとして、「うなずきかぼちゃん」を販売しており、株式会社ウィズも共同開発に参加していました。
「うなずきかぼちゃん」は、5種類のセンサーとスイッチにより自己の状態を認識し、適切な発話を行う「呼びかけ」機能を持っており、時間や季節に適した内容で話しかけたり歌を歌うことができます。
また、会話の頻度や種類を増やすことにより会話内容のバリエーションが増えるなどの変化が表れるため、単なるロボットとのコミュニケーションでなく、より親しみのある存在となることが支持され、様々な現場で導入されてきました。
参入が相次ぐ見守りロボット事業への挑戦
過去にケアタイムズ新聞でも紹介したように、コミュニケーションロボットを活用した介護支援サービスには多くの企業が参入を表明しており、今後ますます活発化すると思われます。
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今回、ピップ&ウィズ株式会社では、蓄積した「うなずきかぼちゃん」の機能を発展させ、認知症の高齢者を対象とした見守りネットワークロボットの研究・開発を行う予定です。
このプロジェクトは経済産業省のロボット介護機器開発・導入促進事業の一つに採択され、実用化に向けた最終段階の開発・実証実験を継続し、2016年4月を目処に製品化を目指しています。