NTTコミュニケーションズは、電力の利用状況から居住者の活動状況を判断できるNTT研究所の技術を応用し、離れて暮らす家族の生活を見守ることができるサービス「おげんきりずむ(仮称)」のフィールドトライアルを、2015年8月より開始すると発表しました。

"nttcom"

カメラが不要な見守りサービス

このサービスは、一人暮らしの高齢者世帯などの分電盤にIoT機器(センサー)を設置することで、その利用電力の推移から生活リズム(睡眠時間/外出時間/在宅活動時間の3つ)を判断し、その結果をスマートフォン用のアプリで「見える化」するものです。

電力センサーのみで見守りを実現しているため、見守られる高齢者は何か機械のボタンを触るなどといった操作が一切必要ありません。また、モニタリング用のカメラやなども不要ですので、常に見張られているような煩わしさを感じることが無い点も、大きな特徴になっています。

電力利用状況を活用した見守りサービスが相次いで開始

電力メーターや水道メーターを利用した在宅・安否確認は、昔から直接訪問して確認することで実施されていましたが、今年に入りセンサーを利用した遠隔での見守りサービスの実験や参入が相次いで行われています。

実際に、4月から福岡県みやま市が電力小売事業の参入と合わせて同様のサービスを開始していたり、5月からKDDIが三重県桑名市と電力ビッグデータを活用した見守りサービスの実証実験を開始しています。

電力小売、HEMS、高齢者の見守りサービス 地方自治体が挑戦

KDDIが電力ビッグデータを活用した高齢者見守りサービスの実証実験

今回の「おげんきりずむ(仮称)」も、実証実験にて一定の効果が得られれば2016年春よりサービス提供予定となっていますので、今年から来年にかけて、こういった電力データを活用した見守りサービスが本格的に普及し出すのではないでしょうか。

引用

電力の利用状況から高齢者の生活を見守るサービス「おげんきりずむ(仮称)」のフィールドトライアルを金沢西病院と共同で開始