ケアタイムズ新聞社では、「私は現場でこう考える〜介護現場の声」(略して、現場こえ)というテーマで、介護士として現場で活躍する方からの不定期での連載しています。久々の介護士Mさんです。Mさんは大企業で情報システム部門担当の役員を経験され、ゼロからの挑戦が好きで体力もある頼もしい介護士さんです。

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介護士のつぶやき

介護士同僚と話の中で、「利用者さん達に自由に外出させてあげたいな」という話になることがあります。 介護施設系で仕事をしている方々は殆どの方が同じことを感じているのではないでしょうか。

「まあ、実際は難しいよねえ。」ということでしょうが、もし、街全体が介護施設として、囲われたスペースとかできるとどうかなと日頃考えていました。 そんな中、数か月前に新聞でヨーロッパにそういう街ができたというのを知り、先日テレビで世界中から注目を集めている介護街という事で紹介されているのを見る機会がありました。

確かオランダだと思います。小売店舗等を備えたスペース全体が介護施設で、店員も介護職員です。一見、通常の社会生活を営むように生活が続けられる場が提供されていました。 小売店で一見無駄な買物をしても、店員は軽く注意の声掛けはするものの基本的には止めたりはしないとのことです。

利用料金が月額約70万円と紹介されていましたが、実生活レベルでどれぐらい水準の生活なのか知りたいですね。 厚労省や大手介護会社なども視察に行っているだろうという事でしょうから、日本でも何らかの動きは出てくるかもしれません。 現在は、通常の生活の中に認知症の方を受け入れていこうとする動きは、現在も盛んなようですが、現場介護士の視点からは、正直なかなか難しいと思います。 差別は良くないですがうまく「すみ分け」をする仕組みは必要だと考えますがみなさんはいかがですか?

以上現場からでした@介護士M(^^)v

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ケアタイムズ新聞編集部から

介護士Mさんにご紹介頂いたオランダの認知症コミュニティはホグウェイといいます。現在、150人を越える認知症患者の方が暮らしているそうです。

ホグウェイ(英語)公式ページ

ハフィントンポスト 認知症の人が自立して生活する村「ホグウェイ」ってどんな場所?

洒落たレストランから趣味の部屋までまるでテーマパーク!オランダの「認知症の街」