株式会社 やさしい手は東京渋谷近くの池尻大橋に本社を構える年商120億円、従業員5千人を超える大手介護サービス事業者です。「IoT機器による生活支援サービス」と銘打ちICTサービスを業界の中でも積極的に展開している同社のIoT部門のリーダーである住環境事業部の部長、高橋寛典(たかはし ひろのり)さんにお話をお伺いしました。

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「センサーサービスは点。介護サービスと連携させて面で在宅介護を支えたい」

現在提供している「IoT機器による生活支援サービス」は、各種センサーサービスと同社の介護サービスとを連携させているのが特徴です。介護サービス事業者として20年以上の実績と経験からセンサーサービスを目利きして、やさしい手の介護サービスと連携させながら提供するのが「IoT機器による生活支援サービス」です。

12月現在、月額400円の在宅見守りサービスと、月額1,800円の徘徊安否確認サービスの2つをサービス提供しています。

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「おせっかいな隣人」としての介護IoTサービス

サービス提供で苦労されている点は何でしょうかとお聞きした所、やはり導入事例の少なさゆえ、説明がむずかしいとお話されます。ICTを利用した介護支援サービスは業界でもようやく認知されてきて市場は立ち上がったばかりです。 高橋さんも率先して、「今はちょっとでもご興味を持って頂けるご家族の方や、ケアマネさんに知って頂く為にどんな場所でもお伺いしています」とのことです。

説明にお伺いし、ICTに明るいケアマネさんからは「ああ、もう介護にこんなサービスが出てきたんだね。そんな時代だよね」などと言われる事もあり、実際ニーズはあるけどまだまだ知られていないと感じるそうです。

センサーサービスは点でしかなく「センサーサービスは介護サービスと連携して、在宅介護を面で支援できる」と言います。それを「おせっかいな隣人的サービス」とやさしい手は説明しています。

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やさしい手は社内でもトップ自らICT活用を号令

やさしい手は、基幹システムの自社開発にこだわるなど、積極的に利用者視点でのシステム化にこだわる社風であり、それがあるから、今回のように介護サービス事業者としては特異なことが出来ていると高橋さんは話します。

例えば、同社のリーダー職は全員、会社提供のスマホを貸与され、社内の各種プロジェクトや業務状況を積極的に情報共有されているとのことです。パソコンすら情報共有の為に積極的に利用している会社が少ない介護業界にとっては珍しいです。

それは香取 幹(かとり かん)社長のシステム化へのこだわりであると高橋さんは言います。どの業界でもそうですが、トップ自らがICT利用で積極的に情報共有をすすめる姿勢は、人間の慣習を変えるのが難しい中とても大事ですし結果、企業は情報化の恩恵を受けられます。

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「作り手のこだわりを感じたサービスをもっと世に知らしめたい」

高橋さんはやさしい手での在職は11年とベテランです。前職はマーケティング業界、中でも主にITを活用していた会社からの転職とのことです。なぜこの介護業界に入られたのですかとの問いかけには、

「高齢者向けの肌着を作っている老舗メーカーの仕事を受けた時、作り手のこだわり。例えば生地の材質、ボタンの形状、縫い目など見えない部分に相手のことを考えてものづくりする姿勢に触れ感銘を受けました。ただそんな作り手のこだわりも、当時では顧客もネットにそんなにいないことや表現の難しさもあり中々ネットでは売れません。どうにかして売りたいと調べていくうちに介護業界の色々なことがわかり転職していました」といいます。

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「様々なセンサーに挑戦したい。個々の製品にこだわるよりも、サービスの提供価値にこだわりたい」

センサーメーカーなどの作り手にとって、高橋さん率いるやさしい手のIoTチームは、介護業界への入り口として相談するには最適な相手だと思います。それは、高齢者向け肌着の仕事をされていた時と同じように、作り手のこだわった商品を売りたいというマーケティング専門家ならではの視点も兼ね備えているからかもしれません。

メーカー各社の皆さん、今でも、積極的に新しいセンサーなどに出会いたいと言う高橋部長を訪ねてはいかがでしょうか。


ケアタイムズ新聞 やさしい手、IoT在宅介護支援開始。第一弾は月額400円の在宅見守りサービス

ケアタイムズ新聞 GPSを利用した安否確認が月額1,800円、やさしい手のIoT介護連携サービス第二弾

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