バッテリー駆動3時間、介護用パワードスーツが新潟県柏崎市で実証実験。
筑波大学発ロボットベンチャーのサイバーダイン社が開発した、体に装着して介助作業の負担を軽減する「ロボットスーツHAL®(ハル)介護支援用(腰タイプ)」の実証試験が、新潟県柏崎市三和町の有料老人ホーム「ロージィ・コート柏崎」で進んでいます。
介護者の負担を軽減
この介護支援用スーツは、人が体を動かすときに脳から筋肉へ送られる信号を読みとってその信号の通りに動くので、脳が考えた通りの体の動きをサポートします。
バッテリーで約3時間駆動し、体に装着することでベッドから車いすへの移乗介助のような動作において腰部にかかる負荷を軽減し、腰痛リスクを減らします。
産経ニュースの取材によると、利用者からは以下のように好評を得ているようです。
中腰姿勢の作業が長く続くときにスーツのサポート力を感じる。入居者を8割程度の力で持ち上げられる。 腰の負担が軽減される。
介護者向けパワードスーツの普及 鍵は価格か
過去にケアタイムズ新聞でも紹介したように、介護者向けのパワードスーツが少しずつ登場し始めています。
菊池製作所、南相馬でマッスルスーツの量産ライン稼働開始。1台60万円の介護向けパワードスーツは既に770台を出荷
しかしながら、過去に紹介した菊地製作所のマッスルスーツ®も1台60万円、サイバーダイン社のロボットスーツHAL®もレンタルでの導入費用が60万円と高額です。「ロージィ・コート柏崎」のケースでは、60万円の導入費用の半分を県が補助しています。
大規模な介護施設では今後導入が進んでいくかもしれませんが、地方の介護現場や、小規模介護施設での本格普及には、さらなる低価格化が鍵になると考えます。