振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺を防止しようと、警察や自治体が主体となり、電話の会話を自動録音する「特殊詐欺撃退用の機器」を高齢者に貸し出す取り組みや撃退システムを構築する動きが広がりをみせています。

"tochigi"

振り込め詐欺、始まりは電話から

母さん助けて詐欺(振り込め詐欺)や、還付金詐欺、宝くじの当選詐欺などに代表される特殊詐欺は、手口がどんどん巧妙になりその種類もますます増えていますが、詐欺グループから被害者に接触する手段は、ほとんどが自宅への電話といわれています。

そういった最初の接触手段である電話口に様々な対策手段を実施することで、詐欺犯罪につながりにくくする取り組みが広がっています。

具体的には、電話を掛けると着信音が鳴る前に「この電話は振り込め詐欺防止のため会話内容を録音します」といったアナウンスを流す機能や、電話中に「風邪をひいて声がおかしい」など詐欺と疑わしい言葉を検知すると家族へ警告メールを送る仕組みなど、様々な対策が講じられています。

栃木県警や東京都杉並区も取り組みを開始

これまでも、東京都足立区、秋田県大仙市、長野県茅野市、愛知県一宮市、富山県富山市、滋賀県大津市といった自治体や、宮崎県警、宮城県警といった警察が、撃退機器の無料貸し出しや撃退システム構築や実証実験を行ってきました。

今回、栃木県警は電話の会話を自動録音する「特殊詐欺撃退機器」を無償で貸し出す事業を5月1日から開始し、東京都杉並区では振り込め詐欺被害防止機器のモニター募集を6月から開始します。

特殊詐欺の被害額は5年連続で増加しており、被害額は2014年度は559億円にも上り、その被害者の約80%が高齢者です。

今後ますます高齢化が進む日本において、詐欺被害を防ぐためには、自治体や警察がこういった対策を推進していくことが最善の方法ではないでしょうか。

特殊詐欺撃退機器の無償貸付について

振り込め詐欺 そのとき、あなたの対応は