JR西日本と株式会社 HAMOLOは共同で小型ビーコンを利用した屋外における見守りサービスの実証実験を開始すると発表しました。

HAMOLOは2015年5月よりBluetooth LEのビーコンを利用したお年寄りや子供向けの見守りサービス「Kinsei (キンセイ)」を提供していて、ビーコンを5,500円で購入するだけ、月額利用料不要でサービスが利用出来ます。

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「Kinsei (キンセイ)」の仕組みですが、まず最初にビーコンを購入していつも持ち歩くかばんや財布などと一緒に子供やお年寄りなど見守り対象の方に常時持ち歩いてもらいます。

次に、ビーコンを検知するために、周辺住民で協力してもらう方々自身のスマホにアプリをインストールしてもらいます。HAMOLOはこのような周辺の協力者のことをサポーターと呼んでいます。一方、見守りする方はスマホでサポーターのスマホが検知したビーコン場所を元に見守り対象者を確認するといった流れです。

今回の実証実験は、今までサポーターのスマホに頼っていたビーコン検知を駅に設置するビーコン読取機でやりますので、ビーコン検知の精度が劇的に向上すると思います。

幾つか類似サービスはあるが駅での検知が魅力的

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過去にもBluetooth LE等の小型ビーコンとスマホを利用した見守りサービスは幾つかありましたが、周辺の利用者が専用アプリをインストールしないと、検知範囲が拡大しないという大きな問題がありました。

同様にKinsei(キンセイ)も、サポーターの数が増えないと有効な探索が出来ないという課題を、JR西日本など鉄道会社と協力する事により解決出来たのではないかと思います。まさに快挙です。

特に認知症の方を捜索するにあたり駅を利用したかどうかで捜索範囲が大きく変わりますので、お年寄りの見守りでの有効度が今回の実証実験により明らかになるのではないかと思います。ビーコンという新しい技術を、鉄道というインフラ事業で利用する。介護業界に参入しようと考える新興企業にとってもHAMOLOの取り組みは先進的であり朗報でもあります。

米国ビーコン大手Estimoteと業務提携して2016年3月に新ビーコンを発売

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ちょうど同時期にHAMOLOは、米国ビーコン大手Estimoteとの業務提携を発表しています。Estimoteはシールタイプで軽量防水のビーコンなども米国で開発者向けに発売していて、HAMOLOは今回の業務提携により新ビーコンを来年3月に発売するとしています。バッテリーの持ちや防水性など取り扱いがまだまだ容易ではないビーコンですが、新製品に期待したいところでこちらも楽しみです。


JR西日本プレスリリース 安心・安全な街づくりをめざしてIT技術(ビーコン)を活用した「見守り位置検索サービス」実証実験を開始

株式会社HAMOLO プレスリリース

株式会社HAMOLOが提供するサービス Kinsei(キンセイ)

株式会社HAMOLO 会社概要